高津春繁『言語学概論』

動詞は、格を有せざる文の一部で、時、人称、数、動作及びその作用を表す。この様な定義は、動詞とは何かというよりは、どういう文法形態を有するかを示すもので、ここにギリシア文法家の考え方がよく表れている。

 

この説明だけでも、高津春繁の天賦の才を見ることが出来る。

『枕草子』書名考

枕草子』の書名は、多々あるが、必ず清少納言が題したのではなく、後代の人が付け、最初の書名は、『紫式部日記』と同じく、『清少納言日記』か『清少納言記』に違いなく、『枕草子』の枕は、枕詞の枕と同じく最初の意で、最初の草子と言う意にして、又、『徒然草』、『方丈記』と同じく三文字に合わせたと思われる。

『日本国語大辞典』 第二版 三省堂

辞典は、一番優れたものを持つべきだと思われるが、『日本国語大辞典』は、OEDなど同じ様に、日本で一番の国語辞書だと思われる。岩波や三省堂のよりこちらの語義、語釈が数段上だと思われる。一度他の辞書と比較するといいと思う。時枝誠記の『例解国語辞典』は、令名が高いが、『日本国語大辞典』の方がずっとよく、数段上というより、次元が相違する感がある。

二宮陸雄『サンスクリット語の構文と語法―印欧語比較シンタクス』

二宮陸雄の『サンスクリット語の構文と語法―印欧語比較シンタクス』は、大変出来が良く、サンスクリットギリシア語、ラテン語の学習にも大いに参考になると思う。